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金峰山 (熊本県)[きんぼうざん]
金峰山(きんぼうざん、きんぽうざん)は、熊本県熊本市西区の旧飽託郡河内町の地域に位置する、標高665mの一ノ岳を中心とするカルデラ式火山である。 == 概要 == 金峰山というと一般的には一ノ岳を指すが、これを中央火口丘とする二重式火山(現在火山活動はしていない)であり、熊ノ岳(685m)(二ノ岳ともいう)や三ノ岳(681m)・荒尾山(445m)などの外輪山を含む山の総称である。ほかに河内山、小萩山、花岡山、独コ(金ヘンに古)山、離れた所にある立田山も外輪山である〔熊本の歴史と自然、くまもと市政だより2014年12月号、熊本博物館学芸員南部靖幸による〕。その成立は阿蘇山より古く、過去100万年以上かけて徐々に形成され、火山活動は56万年から50万年に火山活動が活発となり外輪山の縁(へり)の崩れたあたりが噴火して現在の二ノ岳、三ノ岳が誕生した。その後西山地域にカルデラ湖が形成された。20万年から15万年前に最後の噴火が起こった。最後に出来た溶岩ドームが一の岳である〔同熊本市政だより〕。同じくカルデラ式火山で熊本県の東部に位置する阿蘇山が「火の国」熊本のシンボル的な存在として広く知られているのに対し、金峰山は熊本市を象徴する山として市民に親しまれている。 山頂には展望台があり、晴れた日には有明海の湾奥、佐賀平野から島原半島、天草諸島の島影までを見渡せ、夜は熊本市街の夜景を一望することができる。山中には、巨石がいくつも横たわり宗教遺跡とみられる拝ケ石巨石群や、宮本武蔵が籠もって五輪書を書き記したことで知られる霊巌洞(岩戸観音)および五百羅漢のある雲巌禅寺、熊本から小天温泉までの旅を題材にした夏目漱石の小説「草枕」の一シーンに登場する峠の茶屋などが、また東側の麓には宮本武蔵ゆかりの美術品等を収蔵する島田美術館や加藤清正の菩提寺本妙寺などがあり、熊本の歴史や文化を語る上でも重要なエリアとなっている。 金峰山一帯は金峰山県立自然公園に指定されており、公園や観光農園なども多い。二の岳・三の岳・小萩山等へのハイキングコースや登山道も整備されている。大半が広葉樹林に覆われているが、有明海に面する西斜面では河内みかんが栽培され、みかん運搬用のミニモノレールが山の斜面を這っている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「金峰山 (熊本県)」の詳細全文を読む
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